湯めぐりの考え方

温泉には色々な特徴があるので、その泉質に合わせた「湯めぐり」のしかたについて考えてみます。

弱い泉質から始めて、強い泉質へと移っていく

 急に強い泉質の温泉に入ると、その刺激に負けてしまうことがあります。
 これでは、温泉に対して苦手意識が出てくることがあります。特に、慢性皮膚病やアトピー性皮膚炎の場合は、「慢性皮膚病」という適応症がある温泉であっても、強い刺激に肌が負け、悪化する可能性もないとは言えません。

 そこで、肌に優しい温泉から初めて、徐々に刺激が強い「慢性皮膚病」に適応症がある温泉へと挑戦していきましょう。
 特にアトピー性皮膚炎は、心がリラックスできる自然豊かな環境がよいので、泉質にのみ頼らず、温泉地という環境をうまく利用しましょう。

例)「単純温泉」→「塩化物泉」「硫酸塩泉」「炭酸水素塩泉」→「硫黄泉」→「酸性泉」

刺激の強い温泉に入った後は、やさしい温泉で仕上げを

 「酸性泉」「硫黄泉(硫化水素泉)」は刺激が強い温泉で、肌に温泉成分が付着したままにしておくと、体がかゆくなったり、湯ただれを起こしたりすることがあります。

 そこで、刺激の強い温泉の後は、刺激の弱い温泉、もしくは、自分の肌が刺激に負けない程度の温泉で仕上げをしましょう(仕上湯)

例)・「硫黄泉(硫化水素泉)」「酸性泉」→「単純温泉」「塩化物泉」「硫酸塩泉」「炭酸水素塩泉」
 ・「酸性泉」→「(弱)アルカリ性単純温泉」

美肌の湯の後は、仕上げに塩化物泉

 美人泉質(美肌泉質)は、肌の角質をとってくれる分、肌からの水分の発散が盛んになり乾燥肌になりやすいのです。

 そこで、美人泉質の温泉に隣接して塩化物泉の温泉がある場合は、塩化物泉で仕上げをしましょう。
塩化物泉は塩の成分が皮膚の表面を覆うパックのようなはたらきをしてくれるので、肌からの水分発散を抑制し、乾燥肌を防ぎやすくしてくれます。

 一方、美人泉質から上がった直後より肌の水分は失われていくので、10分以内に塩化物泉に入れるような環境になければ、美人泉質に入った後、保湿剤を塗ってから塩化物泉の温泉へと移動することをおすすめします。

例)「(弱)アルカリ性単純温泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」→「塩化物泉」

※「二酸化炭素泉」「含鉄泉」「放射能泉」は非常に稀少な温泉ですので、現実的に考えて湯めぐりの例から外しておきました。
※妙高高原温泉郷にある泉質は「弱アルカリ性単純温泉」「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」の5つです。

妙高高原温泉郷での湯めぐりの例

生活習慣病(高血圧、動脈硬化、高血糖 など)の改善
赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉
(→仕上湯をするなら、以下すべて「赤倉温泉」「妙高温泉」「他の平温泉」「杉野沢温泉」)
慢性婦人病(女性に見られがちな症状)の改善
杉野沢温泉−関温泉−燕温泉
皮膚病改善
杉野沢温泉−赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉
美肌づくり(肌が弱い場合)
妙高温泉−他の平温泉−杉野沢温泉−赤倉温泉(新赤倉温泉)
美肌づくり(肌が強い場合)
赤倉温泉(新赤倉温泉)−問温泉−燕温泉(または、赤倉温泉−燕温泉−関温泉)
ストレス解消
妙高温泉−池の平温泉一赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉
傷の治癒(手術後の療養)
妙高温泉−他の平温泉−赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉
呼吸器の強化
池の平温泉−赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉−杉野沢温泉(笹ヶ峰)
冷え性の改善
杉野沢温泉−赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉
慢性疲労の改善
妙高温泉−杉野沢温泉−他の平温泉−赤倉温泉(新赤倉温泉)−関温泉−燕温泉

基本的な考え方
  • 適応症に応じ、刺激の弱い温泉からはじめて、刺激の強い温泉へと移っていく。一方、刺激の強い泉質の後、刺激の弱い泉質で「仕上湯」をするのもOK。
  • 美肌づくりの湯めぐりの考え方として、「塩化物泉」で締めくくる。(肌の乾燥の防止)
  • 温泉刺激の強さは、温泉の泉質とともに、源泉からの距離で決まる。
    源泉に近いほど鮮度が高く温泉分析書に近い温泉である一方、源泉から遠いほど「やわらかい温泉」になる。
  • ストレス解消、呼吸器の改善、慢性疲労の改善などは標高差を加味した。標高の低いところから徐々に高いところへ移る。
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