日本百名山「妙高山」の雄姿
〜太刀持ち、露払いを携えた横綱の風格〜
越後富士、須弥山(しゅみせん)とも呼ばれる当地のシンボル「妙高山」(2,454m)は、日本百名山の一つに数えられます。「富士は日本一の山♪」という歌があるように、標高日本一で、かつもっとも有名な山は、「富士山」でしょう。単独峰としてのその美しさは比類なきものです。
一方、妙高山は、富士山にはない美しさがあります。赤倉温泉から見ると妙高山の右側に神奈山が、左側には赤倉山がそびえています。また、池の平温泉から見ると、右側が前山、左側が赤倉山、さらに、関山(旧妙高村)方面へ進むと、右側に神奈山、左側に前山と、いずれの方向から見ても、妙高山を中心とした三つの山からなる連峰に見えます。これは、太刀持ち、露払いとともに土俵入りする横綱の雄姿のようです。このようなバランスから、「山」という漢字は、妙高山を見てつくられたのではないかと思われるほどです。
新緑、紅葉、雪景色、残雪等移りゆく四季折々の妙高山の姿をお楽しみください。
あらゆる景色を持つ妙高高原
〜見上げる景色、見下ろす景色、間近に迫る渓谷美〜
妙高高原には、あらゆる美しい景色があると言ってよいでしょう。妙高温泉から妙高山を“見上げる景色”、冬期間スキー場となる赤倉温泉、他の平温泉、杉野沢温泉から望む、野尻湖、信州連山、頚城平野、日本海等を“見おろす景色”、赤倉温泉−燕温泉−関温泉を結ぶ大田切渓谷の“間近に迫る渓谷美の景色”、他の平にて「いもり池」越しに見る妙高山…などなど数えたらきりがありません。
さらに、そのいずれも、四季に応じた様々な顔を持っています。
ご滞在期間中、妙高高原の景色をご満喫ください。
雲中の幻想・妙高高原名物“高原濃霧”
〜「マイナスイオン」が生むリラックス効果〜
妙高高原温泉郷の標高は、約500m〜約1,100mです。妙高山麓の懐に位置し、その絶妙な気象条件から、妙高高原は、時折、平野部では体験できない深い霧“高原濃霧”に見舞われます。
そのような時は、平野部から見ると、妙高高原がすっぽり雲の中に入ったように見えます。そして、温泉街ヘやって来ると、雲の中に入ったような幻想的な雰囲気が漂い、“雲中の幻想”と賞する人もいます。
ところで、妙高高原赤倉温泉を愛した文人に「金色夜叉」で有名な尾崎紅葉がいます。尾崎紅葉は、妙高山に抱かれた赤倉温泉を激賞しました。また、妙高山のみならず、霞のかなたに見える頚城平野、日本海、佐渡を望む眺望に深く感銘を受けたとのことです。そして、尾崎紅葉がこの地を愛したのは、妙高山を中心とした大自然の絶景だけではなかったのです。尾崎紅薬は、しばしば悩まされる喉の痛みをこの高原濃霧で癒したと伝えられます。赤倉温泉での体験を尾崎紅葉は「煙霞療養」で全国に紹介しました。
高原濃霧は、体を癒すだけではありません。妙高山を眺めると晴れやかな気分になる一方、霧の日は不思議と気持ちが落ち着くと言われます。最近では、霧による「マイナスイオン」がリラックス効果を生むことがわかり、“高原濃霧”に精神安定効果があることで注目が高まっています。
“高原濃霧”により、越後富士「妙高山」の雄姿が見られないこともありますが、その際には、幻想的な“霧の世界”をお楽しみくださいませ。特に、「岡倉天心六角堂」のある「天心公園」は、幻想的で美しい雰囲気がかもしだされます。
なお、岡倉天心堂には、平櫛田中作の岡倉天心像が所蔵され、敷地内には、横山大観らが建てた「天心岡倉先生終焉之地」碑がございます。
六月には、オレンジ色の「レンゲツツジ」が美しく咲き誇ります。これほど霧の世界に似合う花はありません。
歴史がつくった広い道路と自然がつくった開放感“高原温泉”
歴史のある温泉地といえば、道路が狭く、情緒がありながらも車での移動が不便というイメージがあります。逆に道路事情がよい温泉地は、歴史が浅いか、旧温泉街から離れた郊外の開発が進んだという場合がほとんどではないでしょうか。
妙高高原赤倉温泉は、メインストリートの道路幅が広く、車での移動が容易で、まさに車社会に対応しています。ところが、これは車社会が到来してから開発されたものでなく、江戸時代の温泉開湯時からほぼ同じ道路幅があり、190年以上経った今も「本通り」(赤倉野天風呂“滝の湯”から下の通り)として、同じ温泉街に旅館が軒を連ねます。江戸時代に車社会を想定して開発されたとは思えません。では、何故赤倉温泉街の道路は江戸時代からこれだけの広さをもっていたのでしょうか。それは、昔は、道路の真中に外湯(共同浴場)があったことによります。これは、当時の利便性を考えてのことだと思いますが、それがそのまま現在の車社会に対応しようとは、当時の人達には想像もつかなかったことでしょう。
ところで、赤倉温泉は、山の温泉地にもかかわらず開放感があると言われています。それは、道路幅が広いという理由だけではありません。山の温泉というと、四方を山で囲まれているというイメージがありますが、赤倉温泉は、先にも書きましたように、一方が妙高山を“見上げる景色”で、もう一方が“見下ろす景色”として広がりを待つため、開放感があるのです。温泉地は、「山の温泉」と「海の温泉」という分け方をされますが、赤倉温泉は“開放感のある山の温泉”として、「高原温泉」という表現がよくあてはまります。
満天の星と月明りで浮かび上がる妙高山のシルエット
大自然の中にある妙高高原の空気は、大変澄んでいます。深呼吸をすると「空気がおいしい」とお感じになることでしょう。晴れた日に妙高山を見ながら探呼吸をすると、体が浄化されるようです。また、「高原濃霧」の日に探呼吸をすると、体中にマイナスイオンが浸透する感じがします。
さて、空気が澄んでいるとこのような気持ち良さがありますが、他にも「お楽しみ」があります。それが、夜の妙高高原を彩る「満天の星」です。夜でも街中が明るい人口密集地で暮らしている方にとっては、星空というものはこれほど美しいのか、星の数はこんなに多いのかと驚かれることでしょう。さらに、月が美しく光り輝く日には、もう一つ「お楽しみ」が加わります。それが、月明りで浮かび上がる妙高山をはじめとした山々のシルエットです。それは、まさに果てしなく大きい舞台装置のようです。星を美しく見るためには、澄んだ空気とともに星を観察する場所が自然のままに暗くなければいけません。赤倉温泉の「天心公園」付近、池の平温泉「いもり池」付近は、絶好の星座観察のスポットです。
夜の妙高高原も魅力がいっぱいです。






